― 無理をしない家づくりが、暮らしを守る ―

ローンの明暗
― 無理をしない家づくりが、暮らしを守る ―
家づくりの相談を受けていると、
よくこんな話題になります。
「ローンを組むなら、
少し背伸びしたくらいの方が
仕事も頑張れる気がするんです」
確かに、その考え方自体は
一理あると思います。
ただし、問題はその度合い です。
INFINITY STYLE 鈴木です
銀行が貸してくれる金額=安全な金額ではない
たとえば現在、
世帯年収が700万円ほどあれば、
収入合算で年収の約8倍、
5,500万円前後の住宅ローンを
組めてしまうケースがあります。
共働きの場合はもちろん、
ご主人お一人でこの年収があったとしても、
私はこの水準の借入を
「おすすめできない」と考えています。
仮に、
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土地:1,500万円
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建物:3,300万円
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外構:400万円
-
諸経費:300万円
という、ごく一般的な家づくりだとしても、です。
収入が「続かなくなった瞬間」が一番怖い
なぜか。
理由はとてもシンプルで、
その収入が維持できなくなった瞬間に、
家を手放すリスクが一気に高まるからです。
この水準のローンを組んでしまうと、
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貯蓄に回す余力がほとんどなくなる
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金利上昇時に繰上げ返済で対応できない
-
生活費を削るしか選択肢がなくなる
といった状況に陥りやすくなります。
団信だけでは、すべては守れない
住宅ローンには
団体信用生命保険(団信)が付いています。
万が一、債務者に何かあった場合、
ローン残債がゼロになる仕組みです。
ただし、これは
「該当した場合のみ」。
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病気や事故で働ける時間が減った
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収入はあるが、大きく下がった
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出産で奥さんの収入が一時的に減った
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親の介護で働き方を変えざるを得なくなった
こうしたケースでは、
ローンはそのまま残り、
家計だけが苦しくなります。
転職、会社の業績、個人の成績…。
収入が上下する要因は、
誰にでも起こり得ますよね。
「妥協=失敗」ではない
だからといって、
「家は持たない方がいい」
と言いたいわけではありません。
むしろ私は、
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子育て環境
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暮らしの質
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将来の安心
を考えると、
持ち家には大きな価値がある
と考えています。
太陽光発電によって
電気代の上昇リスクを抑えられるのも、
その一つです。
家づくりで最初にやるべきこと
大切なのは、
「いくらまで借りられるか」ではなく、
「いくらなら安心して返していけるか」。
そのためにおすすめしているのが、
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家づくりの前にライフプランを立てること
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将来起こり得るリスクを整理すること
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その上で“家にかけていい予算”を決めること
です。
そうすると、
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希望のエリアを少し変える必要が出る
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理想の家をすべて叶えるのは難しい
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何かを選び、何かを手放す
そんな判断が必要になるかもしれません。
不安のない暮らしのために
でも、その現実を理解した上で建てる家こそ、
本当の意味で
「安心して暮らせる家」ではないでしょうか。
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不安に怯えず暮らせる
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それなりに欲しいものが買える
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行きたい場所へ行ける
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子どもにきちんとお金をかけられる
そんな暮らしが続くなら、
家は人生を豊かにしてくれる存在になります。
ローンは、
人生を縛るものにもなれば、
支えてくれる道具にもなります。
その分かれ道は、
「建てる前の判断」にあります。
ぜひそのことも意識しながら、
家づくりを考えてみてください。


